2014年04月09日

第1回システムアシュアランス

今年度から、慶應SDMでシステムアシュアランスの授業が始まりました。
システムアシュアランスとは、「システムを保証する」ということですが、それには、「システムそのものをきちんとつくる」ことと、「システムがきちんとつくられていることを伝える」ことの2つが含まれています。
システムアシュアランスというものは、多くはソフトウェアシステムを扱っている場合が目につきますが、ハードウェアを含めたシステムも対象とされています。飛行機、鉄道、車などがそうです。また、多くは安全性を中心に議論しています。例えば車の機能安全規格であるISO26262などはそれにあたります。一方で、鉄道RAMS (Reliability, Availability, Maintainability and Safety)では、安全性以外も含まれています。
更に、SDMは技術システム以外のシステムも多く扱うため、これらの考え方を非技術システムに適用することも実施しています。今回は、システムアシュアランスの考え方を業務プロセスに適用し、素晴らしい結果をだしている白坂研OBを招いて、発表もしてもらいました。
この授業では、国内のシステムアシュアランス関係者を多く呼んで、最新の考え方、適用例などを学べるようになっています。

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posted by しらぴー at 09:55| Comment(0) | システムアシュアランス

2013年04月19日

第3回D-Case実証評価研究会

第3回D-Case実証評価研究会を慶應大学日吉キャンパスで開催いたしました。
http://www.dcase.jp/study03.html

このD-CASE実証評価研究会は、DEOSプロジェクトで生まれたアシャランスケースの記述ためのD-CASEの実証研究をおこなう研究会です。
今回の第3回D-Case実証評価研究会のアジェンダは以下のようになっており、今回もさまざまなD-Caseの適用事例の紹介がありました。

・D-Case、DEOSへの期待 田丸喜一郎(IPA/SEC)
・D-CaseとSysML/UML連携の実証実験 山本光洋(チェンジビジョン)
・D-Caseの超小型人工衛星への適用 田中康平(NESTRA)
・D-Caseを使ったETロボコンモデリング部門優勝 上野肇(FX)
・D-Caseを使ったロボットのディペンダビリティの保証 加賀美聡(産総研)
・最近の話題と今後の予定:D-Case Serverのご案内など 松野裕(電通大)
・最近の話題と今後の予定:IT-Tridiacプログラム 高井利憲(奈良先端大)

今回の発表では、昨年度、白坂研で研究をおこなっていた田中康平さんが、超小型衛星への適用事例を紹介しました。
この超小型衛星への適用の面白さは、ソフトウェアではなくハードウェア開発への適用であることや、システム開発では当たり前の階層的な開発を考慮している点が上げられます。名古屋大の山本先生からは、「これまでのGSNの範囲を超えるものなので、新しい標記法の提案もあわせてするのがよい」と大変重要なアドバイスもいただき、今後の研究への方向性も見えてきました。

また、ET-ロボコン、ロボットへの適用なども大変有意義な発表を聞かせていただきました。これまでの研究会は名古屋で開催されていたこともあり、なかなか参加できなかった関東の人たちが集まったためか、60人近い参加をいただき、大変盛り上がった研究会となりました。

研究会の終了後は、慶應SDMの入っている協生館1FにあるHUBで懇親会を開催することもでき、参加者ともいろいろな情報交換をすることができ、とても有意義な一日となりました。今後もときどき関東で開催させていただき、いろいろと情報交換ができればと考えております。
posted by しらぴー at 21:48| Comment(0) | システムアシュアランス

2013年02月12日

NASA Ames Research Centerにて、修士学生が発表!

NASA Ames Research Centerに訪問しました。修士2年の学生の研究が、NASAのAmesで行っている研究と大変近く、共同研究者の方がNASAに紹介して下さったところ、ぜひ一度議論をしてみたいということで実現しました。今回はM2の学生がいい研究をしてくれたので、NASAに訪問することができました。(田中さん、ありがとう!)
今回のテーマは、Assurance Caseという、システムの品質を保証するための方法についてでした。System Assurance Caseでは、システムの品質を保証する場合に使われますし、Safety Caseでは安全性を保証するために使われます。
このAssurance Caseの表現方法として、Goal Structuring Notation (GSN)という表現方法があります。この表現方法のすごいところは、設計者が何を考えて、品質(あるいは安全性)を満たすことができると考えたのかを可視化することができるところです。もともと、”ケース”という考え方は、設計者の考え方を、体系立てた証拠群として、他者に示すために考えられたものです。品質を保証するための体系立てた証拠群として、アシュアランスケースの考え方が生まれました。
今では、欧州を中心に、航空、プラント、鉄道など、高品質が要求されるシステムで利用され始めています。しかしながら、問題がないわけではありません。2006年に空中給油機が、空中給油直後に火災を発生してしまうという事故が起きてしまいました。このシステムはアシュアランスケースを記述していたにもかかわらず、第三者は、そのアシュアランスケースを見ても考え方が理解できず、最終的に事故につながってしまいました。そこで、まだまだアシュアランスケースの記述方法について未成熟であるということが事故報告書でなされました。
今回のM2の学生の研究は、システムエンジニアリングの考え方に基づいて、アシュアランスケースの記述ルールを提案し、それを超小型衛星の実開発に適用したものでした。国内の学会で2回、国際学会で2件発表し、更にNASAにまで呼ばれるという
なかなかいい成果を残していただきました。
慶應SDMの修士課程は、1年目は授業でかなりの時間を費やし、2年目に主に研究を実施するという欲張りな大学院ではありますが、本気でやれば国際的に評価されるほどの研究をすることができるということを示してくれたいい例となりました。
このM2の田中さんも、NASAに招待されて、会議で発表をしたところ、NASAも近いことをやっているためか、質問攻めになりました。(田中さん、プレゼンおつかれさま!)

ちょうど、知人がNASA Ames Research Centerにいたため、前日の夜には近くのおいしいシーフードのお店でみんなでシーフードを頂きました。また、彼のラボも訪問させていただき、生命維持装置の研究について、いろいろと教えていただきました。これまたとてもエキサイティングな研究でした!

最後はもちろん、バーで一杯!

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posted by しらぴー at 23:59| Comment(0) | システムアシュアランス