2014年05月26日

方法論を構築するとは

慶應SDMでは、各研究室に先生の名前ではなく、研究分野(?)の名前がついています。
白坂研は「システムデザインメソドロジーラボ」。つまり、「方法論を研究する」研究室です。
もちろん、それだけではないのですが、主に、「新たな方法論を作り出す」ことを目指す人が多くいる研究室になっています。

「新たな方法論を作り出す」研究は大きく2つのステップからなります。
1.新たな方法論を考えだす
2.その方法論が本当に思っていたものであるかどうか検証する

ステップ1には大きく2つのアプローチがあります。一つは、「世の中に全くない方法論を独自に作り出す」方法です。もう一つは、「世の中に既に存在している方法論をもとにして、新しい方法論を作り出す」方法です。実は、後者にはさらに2つのアプローチがあります。一つは、「ある分野向けに存在している方法論を変更(拡張など)して、同じ分野向けの新しい方法論を作り出す」方法です。もう一つは、「ある分野向けに存在している方法論を、別の分野向けの方法論にすることで新しい方法論を作り出す」方法です。どのアプローチがよく、どのアプローチが悪いというものではなく、どのアプローチでもより効率的に目的に到達できるものであるのがよいです。

ステップ2には、3つのアプローチがあります。
一つ目は、「実際に適用してみて、検証する」というアプローチで、最も正攻法なものといえます。しかしながら、多くの場合は、大きな対象をターゲットとして方法論を作り出すことが多く、一つの具体的な事例に適用したからといって、完全に検証したことにならない場合が多いです。そういった場合は、「実際に適用した結果と、専門家へのインタビューやアンケートとを組み合わせることで検証する」というアプローチとなります。これが2つ目のアプローチです。3つ目のアプローチは、作った方法論が実際に試してみることができない場合のアプローチとなります。つまり、すごく大きなターゲットのための方法論の場合は、実際に適用するチャンスが限られており、研究の範囲では適用できない場合があります。この場合は、「専門家へのインタビューやアンケートで検証する」こととなります。いずれの場合も、専門家へのインタビューやアンケートを何を評価するためにおこなっており、どのように評価するのかを十分に考えて実施する必要があります。

このようなアプローチで実際に方法論を構築することとなります。

特に、実務経験の長い社会人の方は、「理由はわからないが、うまくいく」という場合が多いです。こういう方はよく白坂研にきて、うまくいく理由を見つけ、それを構造化し、そして、最後に方法論にしあげるといったことをやってくれます。

現実には、数多くの方法論がいろいろな分野に存在し、それらを勉強する中で、「あっ、これって!」といった感じで気づいていくことも大変多くあります。特に、白坂研の場合は、いろいろな分野の専門家がきてくれていますので、ゼミでの議論の中から気づきがうまれることは多数あります。

今後も「世の中にない新しい方法論を構築したい」人が参加してくださることを期待しています。
posted by しらぴー at 01:00| Comment(0) | その他

2014年01月01日

2014年:新年明けましておめでとうございます

皆様、新年あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

昨年は、年初には全く思っていない方向にどんどん進んでいきました。
そのおかげで研究の一つの大きな柱が出来上がりました。本当に、前野先生、保井先生をはじめとして、多くの常勤/非常勤の先生及びSDMの学生の方々のおかげです。

今年もきっと、今思っているのとは全然違う方向にのびていくんだと信じています。そのほうが楽しいですよね。そのためには、今年と同様に、一緒にいろんなことをしてくれる仲間が大切です。今年もがんばって、信頼できる仲間を増やして、一緒に楽しい1年にしていきたいと思っています。

今年も1年間よろしくお願いいたします。


と、実はここまで、2013年1月1日に書いた内容でした。
去年1年間、本当に想いもしなかったことをたくさん経験し、そして広がりがあったと思ったのですが、全く同じことを去年思い、ほとんど同じことを今年も思っているというところは変ってないんですね。
なんか、根本的なところが変らず、具象化されているところが全く違うところが本当に面白いです。
2015年1月1日にも全く同じことを感じられるように、今年1年もがんばっていきたいと思います。

今年は、これまでのイノベーティブ思考をますます極め、システムxデザインの考え方をどんどんと深化させていきたいと思っています。そのためにもワークショップもやりますが、実際の結果に繋がる実践もどんどんとすすめていきたいと思います。もちろん、システムズエンジニアリングもどんどんと広めていきます。2013年にはいろいろな企業から声をかけていただきました。まだまだ研修が多いですが、こちらも実践に移していきたいと思っています。そして、慶應SDMとしては、2014年度にマネジメントに力をいれます。すでに新しい授業の構想も進んでいて、ますますこの分野をリードする大学院になっていきたいと思っています。
もちろん、宇宙工学もどんどん進めます。慶應SDMとしては、決してドメインスペシフィックな大学院ではありませんが、白坂のドメインとして宇宙工学がありますので、こちらもどんどん進めて、結果もだしていきます。

2014年も、昨年に増して皆様のお世話になると思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。
posted by しらぴー at 03:10| Comment(2) | その他

2013年11月04日

MITからの留学生

MIT SDMからの短期留学生が5週間、白坂研にきました。彼は、白坂研に滞在している間に、Fractionated SatelliteをシミュレートするためのシミュレータをHLA (Hight Level Architecture)という標準を使って分散シミュレータを開発しました。Fractionated Satelliteというのは、衛星毎が一つの機能を担い、複数の衛星が協力しあうことで、大きな一つのシステムとなるような人工衛星のシステムのことをいう。今回は、そのようなFractionated Satelliteを開発するためには、どのような衛星をどのような軌道に入れて、どのように通信をするととができればいいかを分析するために必要となるシミュレータを開発した。これは、世界の大学や企業などが協力することを想定しているため、一つのシミュレータで実現するのではなく、HLAという分散シミュレータの仕組みを導入したのがポイントである。
彼は、シミュレータをつくり、いくつかのケースを流した上で、来年の3月にモントリオールで開催されるIEEE Aerospace ConferenceにPaperを出して、帰国していった。

ちょうど、彼の滞在中に秋入学生合宿があったので、参加してもらい、懇親会にも参加して楽しんでもらった。

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posted by しらぴー at 22:45| Comment(0) | その他