これは、日曜日と祝日を4日間つかって、M1の1年間で学ぶ重要なことをもう一度集中的に復習することで思い出すというのが目的のゼミとなっています。
具体的には、以下の4つの項目を復習しています。
・ロジカルシンキング/クリティカルシンキング
・モデリング
・イノベーティブ思考(システムxデザイン思考)
・システムズエンジニアリング
先週はロジカルシンキング/クリティカルシンキングの1日ゼミ。これは、あらゆる活動の基礎となるものであるため、まずはこれから。SDM序論でも最初にロジカルシンキングを学びますが、SDM序論は反転授業であり、実際に多くの課題を解く時間がないので、この1日ゼミは、説明+演習を多くやることで、ロジカルシンキングをより身につけることを訓練しました。

そして、本日は、モデリング。モデリングとは、「自分の目的に対して、必要な情報(含む、関係性)を漏れなく、適切な粒度に単純化する」ことです。つまりモデリングができるようになるためには、「多視点」(つまり、自分の目的から考えて、どういった方向から見るのかをきめる)、「ロジカルシンキング(MECE)」(つまり、必要な情報をその関係性もふくめて、全体を要素にもれなくダブりなく分割する)、「抽象度」(つまり、適切な粒度として、全体を要素に分割するときのレベルを決める)ことが必要となります。
ロジカルシンキングは先週おもいっきりやりましたので、今週は、多視点と抽象度を練習したあとに、モデリングの練習をたくさん実施しました。(もちろん、Sysmlなど、モデル記述言語をSDMでは習いますが、実際にSysmlを活用する人はごく一部です。一方で、モデリングはほとんどの学生が必要とするスキルです。)
モデリングの演習は、東京大学の吉田さんにお越しいただき、もで脳と呼ばれる、シンプルなモデリング方法をベースにおこないました。

流れとしては、以下のように進めました。
・モデルに慣れる
・モデルの添削
・モデルの作成

まずは、「雨だれ石を穿つ」、「ついた餅より心持ち」、「猿も木から落ちる」などのことわざをモデル化することを通じて、伝えたいことをモデル化するということに慣れるとともに、どんどんモデルを作ることをおこないました。
次に、「コンコルドの謝り」を使って、人が作ったモデルを添削し、どういうモデルにするのがいいかをみんなで考えることを実施しました。これにより、どういうモデル化、書き方というものが適切な視点で、適切な抽象度であるかを体感できたかと思っています。

最後に、モデルの作成として、以下の2つについてモデルを作成しました。
・唐揚げの一つ残し
・好きな本
「唐揚げの一つ残し」では、飲み会で、最後の一個の唐揚げが残りやすいことを、モデル化して表現することに挑戦しました。

「好きな本」では、各自の好きな本を人に紹介するためにモデル化を実施しました。
今回は、いわゆる理工系の人がなじみがあるモデル化ではなく、広くいろいろな事柄をモデル化することを通じて、モデリングということを習得してもらいました。
これは,次回のシステムxデザイン思考、次次回のシステムズエンジニアリングでも大変重要となるスキルなので、ぜひともこの機会に身につけてもらえたらと思っています。
